top of page
ひとかた
ひとかた−人形、人型、私・誰かの一片。 紙と土を素材として人形を作るうちにその存在について考えるようになりました。紙で作った人形に薄い泥漿を塗り付け、木屑や新聞紙などの片隅で焼き、破片を拾い集めたところから始まりました。原型の消失と、焼成中に物質の呼吸を伴って変質し、かすかに人の形を残したかけらたち。これは火の中で死んだのか、それとも生まれたのか。そもそも紙でつくった人形は生きていたのか空っぽだったか。 身近に親しみながら記憶と愛憎とともにある人形、人の外見をもちながらスケールを自由に行き来する人型、作りながら自分を分けた一片といった、それぞれのヒトカタから生まれる関係性に由来する魂のようなものがあるのではないかと思います。また、人といった直接的な形状から、自分や時勢の比喩として生命や時に死を投影する対象でもあるのではないかとも思います。 失って拾い集める記憶、時間、俯瞰と没入、見つめる目といった環境と相互に依存する揺らめく状態に生命を吹き込みたいという届くはずもない傲慢な目標に向かって少しずつ手を動かしました。
2022_3_19-4_3




1/12
photo by Seiji Yamagishi
bottom of page